神奈川県住宅供給公社の「アンレーベ横浜星川」が第 30 回 BELCA 賞を受賞

神奈川県住宅供給公社の「アンレーベ横浜星川」がこのほど第 30 回 BELCA 賞を受賞しました。
「アンレーベ横浜星川」は、60年以上前(1954年)に竣工された「桜ヶ丘共同住宅」を 2019 年に 1 棟丸ごとリノベーション、これまでのイメージを刷新した、まったく新しい住宅に生まれ変わりました。

断熱効果や動線を考えた間取りの配置だけでなく、配管を建物の外にまとめ、ルーパーで覆うなど斬新なアイデアが随所に生かされ、デザイン的にも新鮮で印象深い仕上がりになっています。きっと築10数年どころか、まるで新築マンションのように思う方もいるかもしれません。


今回の受賞は「 BELCA 賞表彰建築物“ベストリフォーム部門”」。
受賞にあたっては、「外断熱改修や住戸リノベーション等の改修内容とともに、内外装全ての工事を全戸居ながらで実現させたこと」が、高く評価されたとのこと。

リノベーションの目的は、建物の長寿命化や商品価値を高めることで、建物寿命 90 年を目指すことでした。

間取りも一新されて動きやすく、住みやすそうな室内になっていました。また、それを実現させたのが排水竪管の屋外化で、これにより間取り設定の自由度が生まれ、さらに屋外化した配管の周囲をルーバーで囲うことで、「団地」のイメージを一新させる印象的で新鮮な外装デザインになっています。

きっとご覧になった人のほとんどが、新築マンションと思われたのではないでしょうか。また画期的なのは、居住者の方が棟内移転という方法で、住みながらにしてリノベーションが実現されたことです。居住者の希望により、リノベーションの内容にいくつかの選択肢を設けていたのも親切です。

このリノベーションは、古くなった集合住宅におけるひとつのモデルケースになる画期的な試みと言えそうです。また今回の受賞により、これから〝90年マンション〟〝100年マンション〟を目指して、さまざまな試みがなされそうでそれもまた楽しみです。

「アンレーベ横浜星川」の受賞の詳細については、神奈川県住宅供給公社のプレスリリースからご覧ください。

また、今回のリノベーションを担当した上田さんの談話もぜひお読みください。
建物寿命90年を目指してがんばっている、とのことで建築物に対する熱い思いが伝わってきて感動しました。
業界でも注目、公社初の1棟丸ごとリノベーションを担当 上田 憲治



わかば通信59号(2019.6.1)でも、リノベーション後の「アンレーベ横浜星川」を取材し記事にしました。以下をご覧ください。


フルリノベーションで築65年の団地が次世代へ

 60年以上前、神奈川県住宅供給公社によって建てられた「桜ヶ丘共同住宅」(保土ケ谷区)が、このほどフルリノベーションされ「アンレーベ横浜星川」となって蘇りました。
まず外観ですが、メンテナンス機能を高めるため配管を屋外に置き、ルーバーで覆っているためモダンな印象です。

南側に寝室、居間を配置。キッチン、洗面所などは北側に集め中央に浴室と、部屋を回遊できる使いやすいつくりになっています。寝室にはタテ、ヨコ二つの窓。床に貼られた小田原杉の無垢材からは木の香りが。外壁に断熱材を貼りサッシは二層ガラスと断熱効果も高そう。

まるで新築のような気分で入居できそう。建物の長寿命化を図る試みは、今後ますます注目を浴びそうです。


《アンレーベ横浜星川》
■相鉄本線「星川」徒歩14分、JR横須賀線「保土ヶ谷」徒歩16分。連絡は、神奈川県住宅供給公社 ℡0120-100-1


                         わかば通信59号(2019.6.1)から


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