若葉台を訪れた有原さんが、団地やわかば通信について書いて下さいましたのでご紹介。

今日は1月21日に、若葉台を訪問された有原啓登さんの記事をご紹介します。

有原さんは、大阪府住宅供給公社に勤務されるかたわら、団地に関するさまざまな記事を『週刊日本の団地』『都市計画・まちづくり本ブックレビュー』などに投稿しています。

21日には団地の話などで盛り上がり、さらに団地内をいろいろと見学させていただきました。そのときのことを有原さんがFacebookに掲載されましたのでご紹介します。
若葉台団地や、わかば通信について、こんなに丁寧に書いてくださり感謝申しあげます。

以下、Facebookに掲載された有原啓登さんの記事です。


「わかば通信」根本幸江さんにお会いしてきた!   

 『横浜若葉台団地』は、神奈川県住宅供給公社が1979(昭和54)年に開発。公社賃貸住宅7棟790戸・分譲住宅66棟5,186戸など計約6,300戸、1万3千人が住むマンモス団地だ。この団地が建設されたばかりの時期に移り住み、2011年からは住民向けタウン誌「わかば通信」を取材・編集してきた女性がいる。それが根本幸江さんだ。

私の手元にある「わかば通信」のページをめくると、掲載記事は地域イベントのお知らせや団地内店舗の情報、自治会活動報告、健康コラム、団地で活動するNPO法人の紹介、管理者である神奈川県住宅供給公社の動向など、どれも団地での暮らしに役立ちそうな情報ばかりだ。特技を持つ住民を紹介する「となりのプロフェッショナル」というコーナーも面白い。

偶数月に2万5千部発行し、若葉台団地全戸と周辺地域に届けているという。現在は紙媒体の印刷は無くWeb版のみだそうだが、これほどの情報量のタウン誌を何年も発行し続けるということは相当なことである。「わかば通信」が住民コミュニティに果たした役割の大きさは想像に難くない。管理者ではなく住民発の取り組みであることも評価されるべきだ。この「わかば通信」も、団地再生の取り組みの好事例の一つだと私は思う。

根本さんは、『若葉台団地:夢の住まい、その続き』(根本幸江著/幻冬舎/2019年)という本も著している。団地に引っ越してきたばかりの頃の子育ての奮闘ぶりから始まり、子供たちが独立したあと「わかば通信」を発行する現在まで、団地とともに歩んだ34年間を綴っている。

完成したばかりの団地に入居した時代の苦労を記録した本は他にもある。現在の団地での取り組みや活動を描いた本も別にある。だがその両方を、しかもそれぞれの当事者として著した本は本書をおいて類を見ない。本書に感銘を受けた私は、一昨日の土曜日に若葉台団地を訪れ、著者の根本さんにお会いした。

根本さんは私の母親と同世代と思うが、お話しすると想像していたとおり、パワフルでチャーミングな方だった。人々の役に立とうとする情熱と使命感を持って行動する人は歳を取らないのだなと感心させられた。

根本さんの他にも若葉台団地には、夏祭りで花火打上げの陣頭指揮を取る会長さんや、多世代交流スペース「コミュニティオフィス&ダイニング春」を運営する女性ボランティアの方々など、活動的なシニアが大勢おられる。若葉台団地は他の地域より要介護認定率が低いそうだが、こうしたことも理由の一つだろう。

根本さんからいろいろお聞きし、著書で読んだ以上に団地の様態を理解できた。話が終わると根本さんは、団地内にあるあちこちの施設を案内してくださった。「コミュニティオフィス&ダイニング春」「Book Stand若葉台」「わかばダイバーシティスペースWakka」「地域交流拠点ひまわり」「若葉台まちづくりセンター」「滝の広場」「茶堂」「アスレチック広場」などである。

施設に入ると根本さんは私に説明する傍ら、施設担当者に近況を積極的に尋ねておられた。「わかば通信」の編集者・取材人としての根本さんのプロ意識を垣間見た気がした。

添付写真の中央が根本さん。左の男性は若葉台まちづくりセンターの吉田祥一郎さん。お二人の熱を帯びた解説からは、ともに若葉台団地に対する深い慈しみを感じた。根本さん、吉田さん、素敵なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

 

※有原さん、ありがとうございました 根本



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