また、悩組織のMP.MP濃度は他の臓器と比較して約10倍高い、主成分はポリエチレン、形状は薄い鋭利な破片状、認知症患者は高濃度という内容です。これまで言われてきた「血液脳関門」と言われてきた防御システムがマイクロプラスチックの侵入を完全には防げていないことを示しています。新型コロナウイルスでも脳内への侵入が言われていましたが、そのことを諮らずしも裏付ける結果となっています。さらに最近の中国の大学の研究のマウスの実験でMPが2~3時間で脳血管に到達するという報告もあります。昨年9月にも世界的に注目される論文が出ています。イタリアのカンパニア大学ルイジヴァンヴィテッリらの研究グループの論文ですが、体内に侵入する化学物質を含んだ小さなプラスチック片が心臓の健康にどう影響するかを調べています。257人の患者に対して術後3年近く追跡がおこなわれ、58.4%にあたる150人の患者の頸動脈プラークからポリエチレンが検出されています。また、12.1%にあたる31人の患者にも、測定可能な量のポリ塩化ビニルが検出されたとしています。特に注目するのは、頸動脈プラークのできた患者は心臓発作と脳卒中のリスクが高まっていることを明らかにしました。
四方が海に囲まれた海洋国日本にとって、プラスチックや化学物質等による汚染は見逃すことのできない問題です。日本の海洋調査で明らかになってきましたが、3000mの深海にも軽い素材のプラスチックが蓄積し海底汚染が進んでいるという報告もあります。
次回、海洋のプラスチック汚染の現状とプラスチックの海洋汚染が地球温暖化をさらに深刻化させている問題を取り上げその対策を考えてみたいと思います。
筆者経歴
わか通の作者が綴る新ブログ開設
0コメント