ハートネットTVで「ひらやまのお家」、最後の最後まで自分らしく

6月8日、Eテレで「ハートネットTV」を見ましたが、

知らず知らず、引き込まれていました。

特集されていたのは「ひらやまのお家」.

介護の必要なお年寄りが、地域の人々とも交流し、助け合って暮らしています。


ここに子どもたちを預けて仕事に行くお母さん、

幼い心に寄り添い、童心になって子どもと遊ぶお年寄りたち。

そんな姿に感動し涙ぐみそうになりました。

この施設、分類的には、小規模多機能高齢者施設になるとのこと。

また、こういった取材では、美談や感動中心に語られがちですが、

高齢者の皆さんは、自己主張もします。

サポートする人々はそんなお年寄りの気持ちを、しっかり受け止めていました。

「いろいろ忘れちゃって、なんでかしら」

とぼやくお年寄りに
「年相応のおとぼけですよ!」
ユーモアで返しつつ、
「心配になるよね、これまでなんでもできてたのに」
と、高齢者の心に寄り添うスタッフ。


また、亡くなる直前の人の姿もカメラはとらえていました。

家族や、友人たちがまわりを取り囲み、手をなでて話しかける。

そんな中、静かに息を引き取っていった人。
胸をつかれ、私も思わず、わが子や亡くなった両親の顔を思い浮かべていました。

母は病院で亡くなりましたが、父の最期は家ででした。

だんだん弱っていって、最後の最後に、

苦しそうに顔をゆがめたとき、

「お父さん、お父さん」「行かないで」

私と姉とで、懸命に両側から叫び、手を握りしめました。

父としては、静かにいかせてくれよ、と思ったかもしれません。

人はこうして、昔から身内の人々の中に生まれ、

身内に囲まれて、最期の時を迎えてきたのですね。

そんなことを、しみじみ思いました。

病院でなく、家で最期の時を迎えたい。
それは人間にとって自然な願いなのでしょう。

そのためにも「ひらやまのお家」のような試みが

さらに増えていくことを願っています。

最後の最後まで自分らしく生きられたら、

それは人として、最高の幸せなのかもしれません。

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