なお、相武台団地については、以下にざっとまとめましたので、こちらもご参考になさってください。
相武台団地について
【年月を経た団地の悩み】
昭和40年代に神奈川県住宅供給公社によってつくられた「相武台団地」。
相模原市にあり分譲賃貸あわせて2500戸の郊外型団地です。当時は、団地はあこがれの住まい。都内や横浜、川崎に通勤する夫婦がすすんで移り住んできました。
郊外型団地は緑も多く、公園が整備されているなど、子育てに絶好の環境でした。その頃の団地は、なんて活気にあふれたまちだったことか。
それから50年。
子どもたちは独立して、都内や都市部に移っていきました。入居した親たちもすでにシルバー世代。一人暮らしの高齢者が増え、新しかった建物も50年の時をへてくすみが目立ち始めました。また商店街のシャッター化も気になるところ。
これらの課題は、郊外型団地共通の悩みともいえます。
【見直せば団地には魅力がいっぱい】
けれど古くなって困ることばかりではありません。
改めて見直せば、団地には年を経たのちも、さまざまな魅力を持っています。
昔からの住民同士の密なコミュニティ。それは助け合いのような形で、人々の住まいを潤いのあるものにしています。また棟の間にスペースがあり、ここでも人々の交流する何かができそうです。また、豊かな緑に包まれているのもたいへんな魅力。
特にコミュニティの面では、今の時代、団地ほど人々のつながりを重視しているところはないかもしれません。それだけ人同士の長いおつき合いがあるということでしょうか
そんな団地の良さを生かし、課題を解決しながらより魅力的な居住空間にしようという取り組みが、数年前からはじまっています。
【店舗とまちをつなぐ試みリーン・ラウンジ・プロジェクト】
相武台団地の商店街前の広場には枝を伸ばしたケヤキの木があります。このケヤキを中心に人々の集まる居心地の良い空間をつくろうというプランが出されました。
団地を手がけた神奈川県住宅供給公社を中心に2015年9月に、「グリーンラウンジ・プロジェクト」が始動。このプロジェクトは「空き店舗」と「商店街前の共有空間」を活用し、地域の人々が集う共有ラウンジをつくって商店街や団地を活性化しようとするもの。
その第一弾として空き店舗をリノベーションしたカフェの運営者を募集。その結果、12月15日「ひばりカフェ」がオープンしました。1階がカフ2階はヨガや絵画などの多彩な教室となっています。
16年の第2期参画者は、NPO法人スポーツレクリエーションコミュニティ。学童保育を運営し小学生や保護者の集う場をつくり出しています。
第3期にエステサロン、親子向け食品・雑貨店、第4期以降(随時募集)に飲食店、放課後等ディサービスーと、広場を中心に商店街が徐々に充実していくのがわかります。
【多世代交流拠点 ユソーレ相武台がオープン】
2019年9月13日には、銀行の支店が撤退した後を住宅供給公社がリノベーション、子どもから高齢者までくつろげる多世代交流拠点「ユソーレ相武台」がオープンしました。デイサービス、カフェの運営、ワークショップの開催など、子どもから高齢者までが利用できる地域交流の場となって人々に親しまれています。
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