人生百年時代には、75歳くらいまで働くのかもしれない

 今日(10月14日)、朝9時からのNHKの番組に茂木経済再生担当大臣が生出演し、「全世代型社会保障制度」について話していました。 

 これは、高齢化や、少子化を視野に、生涯現役社会に向けた人づくりに対応するためのもので、それにともない、雇用もこれまでのリカレント(循環)の考え方による新卒だけでなく、即戦力になる中途採用にも目を向けようというものでで、さらに、「生涯現役」という言葉も出てくるなど、シニアの生活にも、この2、3年で大きな変化が起きてくるようです。


    夏の楽しみ納涼まつりにくつろぐ人々。シニア野球チームのメンバーも

    

  よく笑い話になりますが、「サザエさん」一家のなかで、磯野波平さんは54歳、フネさんは52歳。二人とも50代前半で、今考えればまだまだ若い。 これから結婚しようという人もいるくらいの年齢なのには驚きですね。 

 今なら、二人ともばりばり働き盛り、外で働いていたり、趣味でスポーツクラブに通ったり。当時の波平さんはあと1、2年で退職。

 そうなるとあとは家でゆっくりと盆栽いじり・・・・・・とは行かないのが、今のシニアの生活のようです。

        旭区タウンミーティング in 若葉台~いつも多くの参加者が

   

 若葉台は、現在高齢化率が47.8%(2018.3月末)と全国平均よりはるか上をいっていますが、要介護率が認定率が12.2%と、逆に全国平均を下回っていています。 これからのシニアの生活を考える上で、トップランナーを走っているなど言われ、さまざまなところから注目されているようです。 


 若葉台の入居第一世代であるシニア層を見ると、まだまだ働いている方も多く、ボランティア活動に精を出している方、趣味を楽しんでいる方といろいろで実感として、やはり「生涯現役感」かもしれません。 

 昔は、ご隠居なんていう言葉もありましたが、今はほとんど死語に近いようです。

  今は少子化によって働ける人の数が減り、高齢者も働き手の一翼をになう必要があるようで、 7、8年前まで、上の世代が若者の雇用を奪うと言われていたのが、ウソみたいです。 もし60歳で退職したとして、その後、かなり長い期間になる、退職後の働き方について、ある程度ルールづくりが必要なのかもしれません。


  退職後の再雇用でも、それまでの給与体系を下げるべきではないというような話もありますが、やはりここは、子育て世代を優先するべきかもしれません。 

 私たちの社会では、だいたい、上の年齢の者たちが、下の年齢層を見守り、下がうまく育つように手を貸してきた社会だと思います。そうやって、物質的にも下の世代が不自由を感じないように計らうことで、上の世代は少し精神的な面やそういった方向に目を向けていけるのかもしれません。 うまくいえませんが・・・・・・。


  団地などでも同じで、シニア世代と若いファミリーが並立して暮らしていくためには、どの世代にとっても魅力あるまちづくりは当然ですが、やはり上の世代が下の世代を見守っていく覚悟が必要なのでしょう。 それによってまちはより成熟した、懐の深いまちになるような気がします。

         黒岩知事(右端)と話す島貫さん(左から4人目)


  神奈川県の黒岩祐治知事が若葉台を訪問した際、地域交流拠点「ひまわり」で、今年100歳になった島貫芳明さんと楽しげに話しをされていました。 顔の色艶が良くお元気そうなのに驚かれたようです。 島貫さんも75歳まで働いていたとのこと。今は、浪曲を楽しんだり、ひまわりスタッフと話したり、毎日を生き生きと暮らしていますが、高齢社会の生き方の見本のような方です。 

     ひまわりのスタッフや友人たちに囲まれた島貫さん(前列右)  

 

  東日本大震災や、各地の被災地に寄付をして県知事から感謝状を贈られました。 自分のことだけでなく「人のために」と思いやる、そんな生き方が、若々しさや、充実した人生につながるのかもしれません。 後ほど黒岩知事が、地域の人々と懇談したときに、 「要介護率を下げようとして暮らしてきたわけでなく、住民の皆さんが、よりよいコミュニティの中で生き生きと暮らしてきたことが、結果として介護率を下げることにつながったのですね」

  と、感慨深く話していたのが印象的でした。


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